豊臣秀吉も愛した桜の名所!吉野山の登山ルートを解説!

山紹介

吉野山は、奈良県の中央に位置する吉野群吉野町の吉野川沿いに南北に続く尾根の総称です。

そのため、吉野山という特定の山はなく金峰山寺周辺の寺院が点在する地域を広域に見た地名となります。

そんな吉野山は、日本有数の桜の名所として知られています。

豊臣秀吉が吉野山で花見を行ったことは有名で、今でも太閤の花見塚が残っています。

本記事では、今でも変わらず桜の名所となっている吉野山のおすすめルートや見どころを紹介します。

吉野山とは?

吉野山は、奈良県の中央に位置する吉野郡吉野町に位置する山です。

1990年にはさくらの名所100選に選定された桜の名所ですが、吉野山は昔から桜の名所として有名でした。

吉野山が桜の名所とされている理由として、桜の木の数が多いことがあります。

吉野山に桜が多い理由は、修験道と関係しています。

吉野山にある金峰山寺は、修験道の中心地の1つでした。

修験道の本尊である「金剛蔵王権現像」に使われている木は、実は桜の木が使われています。

そのため、修験道の修行を行う行者は、桜の木を使い金剛蔵王権現像を彫刻し、この像を祀っていました。

よって桜の木は、吉野山ではとても丁重に扱えわれ、「一枝を折る者は指一本を切る」という厳しい信仰がありました。

また、祈願する際にも神木とされる桜の苗を寄進することが最良の供養という風習が生まれ、平安時代から多くの桜が植えられるようになりました。

結果として吉野山は桜で溢れる山となり、現在では約200種類、3万本の桜の木が植えられています。

1924年には国の名勝・史跡に選定され、2004年には吉野山と高野山、熊野古道

にかけての霊場と参拝道が「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコの世界遺産に登録されました。

吉野山の登山道

吉野山は地域によって、地域によって下千本(しもせんぼん)、中千本(なかせんぼん)、上千本(かみせんぼん)、奥千本(おくせんぼん)と呼ばれ、桜の時期になると多くの観光客で賑わいます。

今回は、吉野山観光駐車場に車を止め、金峰山寺や霜千本、上千本などを経由して吉野山の最高峰である標高857mの青根ヶ峰を目指すルートを紹介します。

まずは吉野山観光駐車場を目指しましょう。

吉野山観光駐車場へは、大阪方面から行く場合は葛城ICが一番近いICとなります。

吉野山周辺は駐車場が少ないため、桜の時期は周辺道路が著しく混みます。

そのため、毎年マイカー規制などの交通規制を行っています。

吉野山観光協会のホームページに規制内容が記載されますので、しっかりと確認してから行きましょう。

吉野山観光駐車場を出発してしばらくは、舗装された道が続くので、コンクリートの道が嫌いな方は覚悟して挑みましょう。

吉野山観光駐車場から5分ほど歩くと、黒門という吉野山の総門に到着します。

昔は公家や大名も馬から降りてこの門をくぐっていたそうです。そう聞くと確かにとても歴史を感じる門です。

その門をくぐり、横に雑貨屋さんなどが広がる舗装された道を歩いていきましょう。

15分ほどで銅の鳥居と呼ばれる鳥居に着きます。

吉野山にはこの鳥居を含めて、大峰山の山頂である山上ヶ丘まで4つの鳥居がありますが、この鳥居はその1つ目の鳥居です。

その後も登山という雰囲気はあまりない舗装された道を進みます。

銅の鳥居から10分〜15分ほど歩くと、金峰山寺の仁王門に到着します。

仁王門の階段を登り、とても厳格な雰囲気が漂う山道を歩いていくと、修験道の総本山である金峰山寺蔵王堂に着きます。

せっかくなので、ぜひお参りをしていきましょう。

その後は吉野水分神社(よしのみくまりじんじゃ)に向かって中千本エリアに向かって進んで行くことになります。

昔の風情が漂う道が続き、桜の季節であれば綺麗な景色を見ながら歩くことができます。

そのまま進むと高城山展望台があります。

展望台の看板からかなり登ることになるので疲れますが、展望台から見る景色は春であればまさに一面が桜となっており絶景です。

高城山展望台を過ぎると修行門が見えてきますので、修行門もくぐっていきましょう。

修行門を過ぎてもまだ舗装された道が続きますが、傾斜は今までよりも少しキツくなります。

長いコンクリートの道を抜けると金峯神社に到着し、ここから青根ヶ峰との分岐となり、舗装された道は終わり登山らしくなってきます。

森の中を進んでいくと、いくつか分岐がありますが、全て西行庵方面に進みましょう。

このあたりから本格的な山道となり、周りは木に囲まれ景色も良くはなく、森林浴といったような道が続きます。

尾根まで進んでしまえば、傾斜は緩やかとなり景色もひらけるので、「これぞ登山の醍醐味!」といったようなきれいな景色が続きます。

緩やかな尾根を進んでいくと、西行が住んでいたという西行庵に到着します。

青根ヶ峰の山頂にもベンチはありますが、木に囲まれていてあまり展望も良くなく、スペースも狭いので、羨望が良くてテーブルなどもしっかりとあるここで昼食を撮るのがおすすめです。

ここから先は分岐の看板に青根ヶ峰の表札がない時もありますが、その場合は山上ヶ岳方面に進みましょう。

山上ヶ岳は青根ヶ峰経由で行くため、青根ヶ峰に着けます。

ここから先は山深くなり、道もわかりにくくなります。

道に迷うことがないよう、地図アプリなどを使って進みましょう。

道に迷いさえしなければ特に問題なく山頂の青根ヶ峰に到着できると思います。

青根ヶ峰は吉野山の最高峰ではありますが、857mしかないこともあり、周りを木に囲まれていて特に景色は見えません。

しかし、山頂よりも少し手前にある四方正面堂跡という開けた場所からの景色はとてもきれいです。

ぜひ吉野山へ行く際は、山頂の青根ヶ峰を目指してみてください。