【登山ガイドが教える】登山初心者が知っておきたいテント泊のマナー

登山キャンプ・テント泊

コロナ禍の影響もあり小屋泊ではなく、テント泊を選ぶ方やキャンプがブームとなり山岳地帯でテント泊をしたいという方も多くなってきました。

山岳地帯にあるテント場(キャンプ場)は普通のキャンプ場と違ったルールや気遣いが必要になるので是非マスターしてテント泊に挑みましょう!

目次

テント場の予約はできない(不要)

混雑する蝶ヶ岳テント場

テント場は基本的に先着順となります。


大型連休期間はテントが張れないぐらいの混雑になり、小屋泊に変えたり別のテント場まで行くことを求められたり、最悪下山を強いられるケースもあるので通常の山行よりも早めに、理想は3時前までには到着するように心がけましょう。

また他のテント泊の方が来た場合は譲り合うようにしましょう。

注意
コロナ禍のため人数制限を行っているテント場もあるので事前に確認しましょう。

テント場以外でのテントは禁止

自然保護と安全性の観点からテント場以外でのテント設営は禁止になっている山域が殆どです。

登山道以外の場所を歩いたりするだけでも、雨によって水がたまり、ぬかるみとなり、深くえぐられてしまうことで登山道が傷んでしまうので、自然保護のためにもテント場以外でテントをするのは控えましょう。

雪山・小屋開き前
雪山では雪が積もっており自然への影響が少ないため、テント場以外でのテント設営も可能ですが、雪崩や風の影響を受けない場所なのかな判断する必要があり熟練者向けとなります。
テント場で小屋開き前の場合は集金箱が小屋においてある事もあるので確認しましょう。

小屋の利用は原則禁止

山小屋は山小屋宿泊者のために人員を配置したり、採用を行っています。特に採用は山小屋という特性から十分な人員を確保できない山小屋も多く、少ないリソースで切り盛りしています。

日帰り登山者でも利用できるスペースはテント泊の方でも利用できるケースが多いですが、夕食や朝食の時間帯は利用できないケースが多いのでテント泊の方はテントで過ごすようにしましょう。

またテント利用者と小屋利用でトイレも別れているケースもあるため、受付時に確認しておきましょう。

就寝は早めに、朝は静かに過ごしましょう

テント泊の達成感は格別です。一緒に登りきった仲間と宴会も盛り上がり、一生の思い出となるのがテント泊の魅力です。

翌日、日の出前に出ていく方も多いので遅くとも9時には就寝するようにしましょう。

また、朝早く出ていく場合は就寝中の方もいるのでできるだけ静かに調理や片付けをして出発しましょう。

ゴミの管理は徹底に

テント泊の方はテント場などで自炊する事も多いでしょう。
最近、テントの外に食べ物を置いたことによる野生動物がテント場に出てきて人に危害を加えたり、カラスが高山帯に出てくる事で雷鳥や固有の動植物の生存が脅かされています。

自炊時に出たゴミの持ち帰りはもちろんのこと、残飯や食べ残しはテントの外には置かずにテントの中に必ず置きましょう。